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「綴」つづる展

⚫︎AMU

ファッションを中心に活躍する写真家の松原博子がプライベートワークとして、撮りたいと思う被写体に対し、WONDER FULL LIFEが纏わせたいと思うオブジェを制作。古来より笠の素材に用いられてきたクバ(ビロウ)の葉を用い、沖縄・伊平屋島で現代民具をつくる是枝麻紗美が編み、奄美大島で伝統染色を営む金井志人がそのかたちに寄り添い、茜染めで仕上げた。永久的な存在ではない、人の身体と植物が生み出す一瞬を捉えた作品。

クバ/2019年。写真/2019年

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「綴」-つづる展- Weaving the path of WONDER FULL LIFE

2023 年 6 月30 日(金)〜 8 月 27 日(日)

私たちは、さまざまに異なる考えを持ちながら生きています。その中で人の心を知り、素直に受け止め、傾聴することで、改めて自 分の可能性を知ることができます。人生という限られた時間の中で、奇跡のような出会いに感謝し、互いを讃え、敬う。そんな体験を通じ、各々がまた感覚を磨き、鍛えることで人生はより面白くなる。それも「豊かさ」の 1 つなのではないのでしょうか。

「豊かさ」という言葉からは、満ち足りた不足のない様をイメージします。一方で、今回私たちが着目するのは、近代が享受してきた物質的な価値観ではなく、精神性の中で育まれ、誰もが平等に持つ「豊かさ」です。 つなぐ、つなぎあわせる、とじる、文字を記し、言葉を連ねる。個人に重きが置かれる表現である「綴」(つづる)を、人と人とが作用し合うことによって共に豊かになる、という精神的な普遍を示すテーマとして、本展の表題に名付けました。

WONDER FULL LIFE(ワンダーフルライフ)は、金工、染織、陶芸、服飾、写真、音楽、言葉など、異なる分野で独自に活動するつくり手や表現者たちが出会い、これまでに見えなかったビジョンに気づきながら、繰り返し対話を重ね、感覚や衝動を形にしていく大脇千加子氏の創作プロジェクトです。
古くから伝承された泥染、鍛え形作られた真鍮、豊かな土が呼吸する陶器や土器。役目を終えた花々たちに新たな価値を咲かせる ボタニカルダイ。それらを耳から伝え、重ねる音楽。丁寧に時を重ねてきた人々の想いが宿るインドのカンタをはじめとする布など。

本展では、これらをもとに大脇氏が大切に受け継いだ素材のかけらとアーカイブ作品を紹介。さらに大脇氏がアーティストと対峙 したときに生まれた「感覚」を「手」に宿らせ、編みつないだ巨大なオブジェなど、縁を綴り合わせたものたちが並びます。

無印良品が目指す「感じ良いくらし」を実現する一つのきっかけとして、本展の綴り視える新しい創造の形が、人と出会う喜びや集う愉しさ、関わることの大切さを再認識する機会になればと思います。

●大脇千加子(オオワキチカコ)
WONDER FULL LIFE 主宰。染、陶芸、真鍮、漆、織物など、ジャンルを超えたさまざまな分野の国内外の つくり手たちと協働し、ファッション、プロダクト、アートオブジェに展開。展示会やイベントの開催、 オリジナルの作品制作、書籍の発表、ライブなど、幅広い活動を行う。

会期| 2023 年 6 月30 日(金)〜 8 月 27 日(日)
時間| 11:00―21:00
会場|無印良品 銀座 6F ATELIER MUJI GINZA Gallery1・2 
主催|株式会社良品計画